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年齢で決まる生活の節目(成人年齢18歳、選挙権、お酒・たばこ、義務教育)の基本

成人は18歳、選挙権も18歳、でもお酒とたばこは20歳から。近年の法改正で、年齢の線引きが場面によって18歳と20歳に分かれたため、混乱しやすくなっています。この記事では、民法、公職選挙法、飲酒と喫煙の禁止に関する法律、学校教育法の現行の条文を確認しながら、生活の節目になる年齢を整理します。数字は現行の法令だけを載せ、最近の改正は施行や公布の日付をあわせて示します。

作成: くらしの道具箱(個人運営) 最終確認日: 2026年11月6日 連絡先: kurashidogubako77@gmail.com

年齢で決まる主な節目の早見表(現行法)

まず、生活の中でよく出てくる年齢の節目を、現行の法令にもとづいて一覧にします。「改正の日付」の列は、直近の改正が施行された日です。

項目現行の年齢根拠最近の改正
成年18歳民法4条2022年(令和4年)4月1日に、20歳から18歳へ
結婚(婚姻)男女とも18歳民法731条2022年4月1日に、女性の16歳を18歳に引き上げ
国政選挙・地方選挙の選挙権満18年以上(地方選挙は、あわせて3か月以上の居住が必要)公職選挙法9条2016年(平成28年)6月19日に、20歳から18歳へ
お酒20歳未満は飲めない二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律1条年齢は変わらず。2022年4月1日に法律の題名を改正
たばこ20歳未満は吸えない二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律1条年齢は変わらず。2022年4月1日に法律の題名を改正
養子をとること20歳に達した者民法792条(現行の条文の確認)
義務教育子に9年の普通教育を受けさせる義務学校教育法16条・17条(現行の条文の確認)

お酒、たばこのほか、競馬、競輪、オートレース、モーターボート競走の公営競技の年齢制限も、法務省の説明では20歳のまま維持されています。一方、10年有効のパスポートの取得、公認会計士や司法書士などの資格にもとづく職業に就くことなどは、18歳でできるようになったと説明されています。

成年年齢が18歳になったとき(民法4条)

民法4条は「年齢十八歳をもって、成年とする」と定めています。法務省の説明によると、成年年齢は明治9年(1876年)の太政官布告以来20歳とされてきました。2018年(平成30年)6月13日に成年年齢を18歳に引き下げる民法の改正法が成立し、2022年(令和4年)4月1日に施行されました。引下げは約140年ぶりだと法務省は説明しています。

民法の成年年齢には、2つの意味があります。ひとつは、単独で有効な契約を結べる年齢です。もうひとつは、親権に服さなくなる年齢です。18歳、19歳の人は、親の同意なしに、携帯電話の契約、一人暮らしのためのアパートの賃貸、クレジットカードの作成(審査があります)、ローンによる自動車の購入などができるようになります。居所の決定や進路の決定も、自分の意思でできます。

改正の前後で、成年になる日はいつか

法務省のQ&Aによると、2022年4月1日の時点で18歳以上20歳未満の人は、その日に成年に達しました。2004年4月2日生まれ以降の人は、18歳の誕生日に成年に達します。生年月日ごとにまとめると、次のとおりです。

生年月日成年になる日成年になった年齢
2002年4月1日以前20歳の誕生日(改正前の規定どおり)20歳
2002年4月2日〜2003年4月1日2022年4月1日19歳
2003年4月2日〜2004年4月1日2022年4月1日18歳
2004年4月2日以降18歳の誕生日18歳

表の「誕生日」は、法律上は誕生日の前日の終了時に年齢が上がり、その瞬間は誕生日の午前0時と同じです(年齢の数え方を日付で確認する方法)。たとえば、2004年4月2日生まれの人は、2022年4月1日の終了時に18歳に達するので、日付で見ると4月2日から成年です。

誤解されやすい点

選挙権と被選挙権(公職選挙法)

公職選挙法9条は、日本国民で年齢満18年以上の者は、衆議院議員と参議院議員の選挙権を有すると定めています。地方選挙(地方公共団体の議会の議員と長の選挙)については、満18年以上で、引き続き3か月以上その市町村の区域内に住所を有する者に選挙権があります。都道府県の議会の議員と知事の選挙も、同様に、都道府県内の市町村に引き続き3か月以上住所を有していたことが条件です。

選挙権の年齢が20歳から18歳に改められたのは、2015年(平成27年)6月19日に公布された「公職選挙法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第43号)によります。施行は、公布の日から起算して1年を経過した日の2016年(平成28年)6月19日です。総務省は、この通知のなかで、選挙運動をすることができない者の年齢も20歳未満から18歳未満に改めたことを示しています。

被選挙権の年齢

選挙に立候補できる年齢(被選挙権)は、選挙権とは別に、次のように決められています。年齢は、選挙の期日により算定します(公職選挙法10条2項)。

公職被選挙権の年齢
衆議院議員満25年以上
参議院議員満30年以上
都道府県の議会の議員その選挙権を有する者で、満25年以上
都道府県知事満30年以上
市町村の議会の議員その選挙権を有する者で、満25年以上
市町村長満25年以上

選挙権が18歳以上に下がっても、被選挙権の年齢は、この表のとおり25歳か30歳のままです。

お酒とたばこは20歳未満が禁止のまま

民法の成年年齢が18歳になっても、飲酒と喫煙の年齢は20歳のまま維持されました。法務省は、この理由を、健康被害への懸念やギャンブル依存症対策などの観点からと説明しています。警察庁の通達も、喫煙の禁止の趣旨が民法の成年年齢とは異なり、健康被害の防止と非行の防止にあるため、20歳未満を維持すると説明しています。

ただし、民法の「未成年者」は18歳未満の者になるため、法律の題名と中身の間にずれが生まれました。そこで、2022年(令和4年)4月1日の施行で、法律の題名が、次のように改められました(警察庁の通達と、e-Gov法令検索の法令改正履歴で確認できます)。

旧題名現行の題名1条の内容
未成年者飲酒禁止法(大正11年法律第20号)二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律二十歳未満ノ者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス
未成年者喫煙禁止法(明治33年法律第33号)二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律二十歳未満ノ者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス

条文を読むと、罰則が定められているのは、20歳未満と知って酒類やたばこを販売・供与した営業者(50万円以下の罰金)と、飲酒や喫煙を知りながら制止しなかった親権者などです。20歳未満の本人への罰則は、条文には見当たりません。ただし、これは飲酒や喫煙をしてよいという意味ではなく、20歳未満の者が飲用の目的で所有・所持する酒類や、喫煙のために所持するたばこは、没収などの行政処分の対象になることがあります。営業者には、年齢の確認などの措置を講じる義務も定められています。

義務教育は9年(学校教育法)

学校教育法16条は、保護者(親権を行う者など)が、子に9年の普通教育を受けさせる義務を負うと定めています。17条は、その就学の時期を、年齢と学年で次のように書いています。

学年は4月1日に始まり、翌年3月31日に終わります。「満6歳に達した日」は、誕生日の前日にあたるため、4月1日生まれの子は3月31日に満6歳になり、その年の4月に小学校に入ります。4月2日生まれの子は、満6歳に達するのが4月1日なので、翌年の4月が入学になります。

生年月日満6歳に達する日小学校への入学義務教育が終わる学年の終わり
2020年4月1日2026年3月31日2026年4月2035年3月31日(中学校の課程の終わり)
2020年4月2日2026年4月1日2027年4月2036年3月31日(中学校の課程の終わり)

表の最後の列は、満15歳に達した日の属する学年の終わりを、日付で示したものです。小学校で6年、中学校で3年の合計9年が、標準的な年数です。学年の決まり方は早生まれ・遅生まれと学年の決まり方で説明しています。

最近の改正の日付(年表)

日付できごと出典
2015年(平成27年)6月19日公職選挙法等の一部を改正する法律(平成27年法律第43号)を公布。選挙権年齢を満20年以上から満18年以上に改める総務省の通知
2016年(平成28年)6月19日上の改正法を施行(公布の日から起算して1年を経過した日)総務省の通知
2018年(平成30年)6月13日民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)が成立法務省
2018年(平成30年)6月20日同法(平成30年法律第59号)を公布e-Gov法令検索、警察庁の通達
2022年(令和4年)4月1日同法を施行。成年年齢は18歳に。女性の婚姻開始年齢も18歳に。飲酒と喫煙の禁止に関する2つの法律の題名を改正法務省、警察庁の通達

法令は改正されることがあります。この記事の数字は2026年11月6日に確認した現行の条文にもとづいているため、実際に手続きをするときは、e-Gov法令検索や各省庁の案内で最新の内容を確認してください。

よくある質問

18歳になれば、お酒を飲めますか?
いいえ。二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律1条により、20歳未満の人は酒類を飲用できません。民法の成年年齢が18歳になった後も、この年齢は20歳のまま維持されています。
18歳で結婚できますか?
民法731条により、男女とも18歳にならなければ婚姻はできません。2022年4月1日の改正前は、女性の婚姻開始年齢は16歳でした。法務省のQ&Aでは、2022年4月1日の時点で既に16歳以上の女性は、引き続き18歳未満でも結婚できると説明されています。
選挙権は、18歳の誕生日から使えますか?
公職選挙法9条は、満18年以上の日本国民に国政選挙の選挙権を認めています。地方選挙では、さらに3か月以上の居住が条件です。実際に投票できるかどうかは、選挙人名簿の登録などの手続きに関わるため、お住まいの選挙管理委員会の案内で確認してください。
成人式は、何歳が対象ですか?
成人式の時期や対象について、法律の決まりはなく、各自治体の判断で実施されると法務省は説明しています。対象年齢や時期は、お住まいの自治体の案内をご覧ください。
義務教育は何年ですか?
学校教育法16条により、保護者は子に9年の普通教育を受けさせる義務を負います。小学校の6年間と中学校の3年間が標準的な年数です。

参考にした資料

上記は 2026年11月6日 に内容を確認しました。法令・制度は改正されることがあります。

この記事は法令の一般的な解説であり、個別の事案についての法律相談ではありません。契約の取消し、養育費、結婚、選挙の手続きなど、個別の判断が必要なときは、弁護士や関係機関の窓口にご相談ください。